先物建玉は、先物市場で決済が済んでいない契約の残高を示す指標です。英語では open interest といい、OIと略されます。「建玉」は「たてぎょく」と読みますが、「先物建玉」全体の読みは確認できていません。成立した約定のうち未決済の数量を指します(日本取引所グループ「建玉」、大阪取引所「契約(取引成立)から満期まで(先物)」)。
定義
先物建玉とは、成立した先物契約のうち、反対売買や最終決済などが済んでいない契約の数量です。反対売買とは、保有する買い建玉なら売り、売り建玉なら買いの取引をして、その建玉を閉じることです。契約は市場や限月(契約の満期月)ごとに集計し、買い手と売り手の双方がいる契約も建玉では片側分として数えます(CME Group「Glossary」)。
説明用の仮想例: 買い手と売り手の間で先物契約が1枚成立し、まだどちらも決済していなければ、建玉は1枚です。買い手分と売り手分を別々に数えて2枚とはしません。
出来高や他の指標との違い
- 出来高は一定期間に成立した取引の数量です。建玉はある時点で残っている未決済契約の数量です。同じ取引でも、新たに建てられたのか、既存の建玉を決済したのかによって、建玉の変化は異なります。
- 買い・売りの方向は建玉だけでは分かりません。先物契約には買い手と売り手がいるため、市場全体ではロングとショートの建玉数量は等しくなります(米商品先物取引委員会「Commitments of Traders: Explanatory Notes」)。
- 資金調達率は、無期限先物でロングとショートの間に定期的に発生する支払いに関わる指標です。建玉とは別の指標なので、資金調達率がゼロ近傍でも、建玉がゼロとは限りません(Binance Support「How to Use the Funding Rate Arbitrage on Binance Futures?」)。
「OIが低下した」は、対象市場の未決済契約数が減少したことを指します。その表記だけでは、ロングとショートのどちらが優勢か、また価格が上がるか下がるかは判断できません。取引所やデータ提供者によって集計範囲や方法が異なる場合があるため、数値を比べるときは対象市場や集計方法も確認します。たとえばBybitは2026年6月11日に両側計上から片側計上へ変更し、同社の説明では表示値が約半分になりました。方法変更の前後を比べる際は、過去値の再計算有無も確認します。
この用語を扱う本編記事
詳しくは
- 日本取引所グループ「用語集『建玉』」
- 大阪取引所「契約(取引成立)から満期まで(先物)」
- CME Group「Glossary」内の「Open Interest」
- 米商品先物取引委員会「Commitments of Traders: Explanatory Notes」内の「Open Interest」
- Binance Support「How to Use the Funding Rate Arbitrage on Binance Futures?」
- Bybit Help Center「Open Interest Limit (Perpetual and Expiry Contracts)」